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 Photos From Kitakyushu 野鳥
冬の北海道・道東(日記編) 2010.12.29-2011.1.2
■きっかけ
 年末年始は、今までより1日長く休みが取れることになったので、有効利用しようと北海道・道東の遠征を決意した。 休みが長いと言っても公務員と同じ日数、しかし、長期休める休日は年末年始しかないので、大遠征は今しかない。 年末年始は航空運賃が高いけどやむをえない。 決めたのが遅かったけど、飛行機に空きがあるようで、これは決まりだ。

■計画
 北海道は、初めてなので経験者から情報収集。詳細な情報をいただいた。感謝感激。 飛行機は、千歳まで。道東行きは空いていなかったが、羽田経由であることと便数や料金からか、千歳までもアリのようだ。 宿については、正月はやっていない所があった。民宿だから仕方なしです。 他の宿はOKだった。そうだ、どうせ手配するなら2人分でも手間は同じ。鳥友に声をかけてみよう。聞いてみたら即OK。よし二人分で取ろう。手配の結果、以下の工程となった。

福岡空港−新千歳空港−レンタカー−阿寒郡鶴居村(ツル)1泊−中標津養老牛温泉(シマフクロウ)1泊−霧多布(根室でオオワシ・オジロワシ)2泊、うち1日はクルージング−新千歳空港−福岡空港

 千歳から道東へは、レンタカーとし、しかも2台とした。料金はかかるが2台で鳥を探せ、鳥の発見率が高まります。 千歳から道東へJR特急もあるが、カメラ機材抱えての移動は大変そうだ。幹線道路は除雪してあると聞いた。ドライブも楽しそう。同行者はスタッドレスタイヤが未経験であったが、彼の過去の雪道運転技術では安心と私はふんだ。スタッドレスタイヤは、特に特殊な運転操作はないことを彼に説明。

■初日(移動)
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 空港では、カメラとレンズは貴重品につき機内に持ち込みました。(機内持込サイズ:W55*H40*D25cm,10kg以内) 写真は、バッグ内にカメラ2台、レンズ600mmF4と400mmF5.6が入っています。
 レンタカーは、借りるのに手間取りました。送迎バスが来ていないのです。待ってても来ません。レンタカー屋さんに連絡すると空港窓口に行かないといけないようです。もーう、旅行代理店の人は「送迎バスが待っていますから」と言っていたのに。皆様もお気をつけください。

 千歳は、雪が積もっていたので驚きました。今年は千歳方面は寒いらしい。 レンタカーで道東に行くに従って雪が少なくなりました。下の写真は中標津付近の道路です。
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 宿に着いたら、すっかり暗くなっていました。九州では18時頃に暗くなりますが、北海道・道東では16時頃に暗くなります。行動予定をたてる場合は気をつけなければなりません。初日は鳥見なしで移動のみでした。
 宿は清潔で綺麗な宿でした。2人で鳥の話をしながら食事と酒、旨いねぇ〜(^o^)

■2日目(鶴居村−養老牛温泉)
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 翌日、朝一番、ツルのねぐらで白い吐く息を狙いに行きました。ところが暖冬で白い息は見られませんでした。ちなみに気温はマイナス4℃です。今年は千歳方面が寒く、道東は暖かいようです。どうりでここに人が多くありません。残念、朝のチャンスはこれっきりです。いつかまた来なければ。写真のツルはサンクチュアリで撮影。
 ツルのねぐらでは、ミンクがいました。 最初はイタチかと思いましたが、ミンクは北海道で主に飼育されていろようです。逃げ出した個体が野生化したしているのでしょう。 よく見るとイタチとは違います。
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 鶴居村は、ツルが間近でたっぷり堪能できました。他には、サンクチュアリでハシブトガラや亜種シロハラゴジュウカラが見られます。ハシブトガラは九州では見られないので感激です。ゴジュウカラは、平地近くにいるので不思議なかんじがしました。
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 次は、養老牛温泉に向かいます。その途中、亜種エゾフクロウを見に行きました。 いるいる、こんな見えやすい所で堂々と寝ているなんて驚きです。
 周囲を見ると亜種エゾコゲラがいました。コゲラの亜種は多けれど野外識別は難しい亜種ばかりです。 亜種エゾコゲラは亜種キュウシュウコゲラより薄く感じます。同行者はシマエナガも見たとのこと。その後探すも見つからずでした。
 移動途中、キタキツネにも遭遇しました。キタキツネは、結局この1回だけでした。もう少し会えるかと思いました。
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 養老牛温泉に到着。「シマフクロウを見たいから」と予約していたら一番良い部屋を用意していてくれました。感謝。 シマフクロウが現れる前にまずは食事。豪華だー。温泉入って豪華食事にビール、最高!  そのうち、旅館の人が「シマフクロウの声が聞こえる」と言うので部屋に帰って準備。部屋からはテレビのモニターでシマフクロウが来たかどうか確認できます。
 シマフクロウ、現れました。 世界最大のフクロウ。さすがに大きかった。400mmでは近すぎて入りきれません。暗くてオートフォーカスは効きません、ライブビューは真っ黒で見えません、ピントが合わせにくかったです。フラッシュは禁止なので4秒前後で撮影しました。結構写ります。
 旅館の人から「出てますよ」と連絡いただきました。ありがたいことです。でももう写していました(^-^; 後で考えると「フラッシュは禁止です」とは言われませんでした。でも今は北海道どこでもシマフクロウ撮影のフラッシュは禁止です。餌付けについては、ここは認められているようです。
 シマフクロウは2羽居て姿をたっぷり見せてくれました。同行者がウィスキーを出してくれたので、ウィスキー片手に部屋から撮影です。いや〜、贅沢です〜。

■3日目(養老牛温泉−根室−霧多布)
 早朝、起きたら、シマフクロウはまだいました。昨夜は部屋からたっぷり撮ったので、今度は角度を変えて食堂から撮りました。朝の探鳥時、亜種ミヤマカケスを見ましたが、私は撮れませんでした。オジロワシも遠くに見られました。 朝食では、庭のエサ台にシジュウカラがやって来て楽しませてくれました。
 ところで、旅館の回りを車で探鳥したとき、雪の坂を登れないことがありました。新雪でしたが、そのすぐ下は凍った路面でした。 凍っていたのでは滑るはずです。こんなのは初めてです。気をつけなければなりません。  ここから根室でのクルージング出航状況を確認すると「時化(しけ)につき欠航」でした。えー、ここは風は何もなく穏やかな天気です。いずれにしても根室まで時間的制約はなくなりました。
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 根室に向かう途中、オオワシを発見。近くから楽に撮れました。さすが根室です。安易に見られました。

 根室では、春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンターに行ったのですが、やはり年末休みでした。
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 本土最東端に到着、納沙布岬です。チシマウガラスを探しましたが、ヒメウばかりでチシマウガラスは見つかりません。ここは風がとても強く、目から涙が出て、止まりません。メガネ掛けているのに風除けになっていません。涙が止まらないのは初めての経験です。良く見えない、息がしにくいことから、じっくり観察できませんでした。どうりでクルージングは欠航のはずです。
 この後、霧多布の宿に向かいます。九州での時間感覚だったら、まだまだ撮影できる時間ですが北海道では暗くなるのが早いので、探鳥は切り上げます。霧多布の宿のご主人は自然保護員をなされているお方です。それで、そこの宿に決めました。宿はご主人ご夫妻と私たちの4人だけでした。夕食後お話していくつか鳥情報を得ました。同行者がご主人に今日の写真を見てもらうとチシマウガラスが写っていました。えー、いたのかー。アザラシも見られたとのこと。納沙布岬は心残りになりました。

■4日目(霧多布−根室−霧多布)
 翌朝、暗いうちから目が覚めて眠れません。初めての北海道は刺激的で神経が高ぶっています。ふと思い出すと今日は元旦です。初日の出を見なくちゃ。しかも本土最東端で。チシマウガラスの残念な気持ちが沸いてきました。えーい、起きて納沙布岬に向かうぞー。朝食はいらないやー。レンタカーは2台にしてて良かった。同行者に断って一人納沙布岬に向かいました。  納沙布岬に着くと相変わらず強風だー。しかも小雨まじり。参った。初日の出どころではありません。それでもテレビ局は来ていました。どう見ても台風中継にしか見えません。で、チシマウガラスを探しましたが、今日も見られませんでした。ちなみに昨日も今日もヒメウ全てを撮っています。後ほどカメラチェックをしてもチシマウガラスは混じっていませんでした。納沙布岬は「また来い」と言っていると思って諦めました。  同行者に連絡すると後から野付半島に行くとのこと。私も根室から漁港を回って野付半島に向かおう。ちなみに鳥は、朝、宿の庭でハギマシコの集団が見られたとのこと。ご主人情報のツメナガホオジロを探すも見つからないらしい。  根室の漁港では、コオリガモ、クロガモ、シノリガモ、ミミカイツブリ、アカエリカイツブリ、ハシブトウミガラスが見られました。
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 後の3種は初めてです。コオリガモはオスは初めて。ハシブトウミガラスは沖合いの鳥がたまたま漁港で見られました。宿に帰ってから自然保護員のご主人によりハシブトウミガラスと同定できました。アカエリカイツブリはこの後、同行者と漁港に来たとき判明しました。漁港はもう少し居たかったけど、ガソリン切れ間近だったので、街まで給油に出かけました。
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 野付半島に、向かいます。途中、シロカモメ、ワシカモメ、オオセグロカモメが見られました。この3種はこちらの3大カモメらしい。宿の自然保護員のお話では、セグロカモメは少ないとのこと。確かにそうだ。シロカモメは初めてですが綺麗でうっとりします。オオセグロカモメは、貝を落として割って食べるようですが、貝ではなくヒトデを落として食べようとしていました。ムリだろー!詳しくはこちら
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 野付半島では、オオワシ、オジロワシ、オオハクチョウが見られました。同行者にも会えました。ここはワタリガラスの情報を聞いていたのですが、見られませんでした。ここはネイチャーセンターがあるようですが、正月なので休みです。情報が入手できません。カモメ類は多かったです。
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 他には、亜種エゾシカが見られました。帰る途中も鹿に道路を横断されました。運転注意です。シカは翌日も道路で遭遇しました。 亜種エゾシカは亜種ニホンジカと模様などはほとんど同じで、体がやや大きい違いだけのようです。  この後、同行者と漁港に向かい、その後宿へ。

■5日目(霧多布−苫小牧−千歳−福岡)
 最終日、朝、また朝食を待ちきれず出る。ご主人にはお礼を言う。今日夕方は飛行機に乗るが、同行者は、ハシブトウミガラスのいた漁港に行くという。私はツメナガホオジロを探しに行く。しかし影も形もない。昨日見られなかった日の出が今日見られたのでパチリ。宿の方向の半島が見えます。  今日は千歳へ向かうだけだが、そうだ苫小牧情報ももらっていたので苫小牧に寄ってみよう。1時間でも探鳥時間が取れれば幸いだ。時間的に寄れるかどうか怪しかったが結果的に寄れた。コゲラを見た程度。バーダーに会ったので聞いてみると奥にフクロウが居るとのことでしたが奥まで行く時間はない。これで鳥見はおしまい。
 同行者は根室から一気に千歳まで帰って来たようでした。帰りの飛行機内から凾館の上空をパチリ。雪道運転で事故もなく、めでたしめでたし。夢のような旅が終わりました。
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■まとめ
鳥類
タンチョウ、 オオワシ、 オジロワシ、 シマフクロウ亜種エゾフクロウ、 オオハクチョウ、 コオリガモ、 クロガモ、 シノリガモ、 ミミカイツブリアカエリカイツブリ、 ハジロカイツブリ、 シロエリオオハム、 チシマウガラス(同行者)、 ヒメウ、 ハシブトウミガラスシロカモメ、 ワシカモメ、 オオセグロカモメ、 セグロカモメ、 ハシブトガラ、 シジュウカラ、 亜種シロハラゴジュウカラ亜種エゾコゲラハギマシコ(同行者)、 スズメ、 ハシブトガラス、 ハシボソガラス、 亜種ミヤマカケス(観察のみ)、 亜種シマエナガ(同行者観察)、 以上29種

動物
ミンク、 キタキツネ、 亜種エゾシカ、 牧場の牛、牧場の馬、 アザラシ類2種(同行者)、 以上7種
 ※赤字は初
 ※今回、悪天候によりクルージングが欠航だったので、以上の鳥種でしたが、
  クルージングできたら沖合の海鳥の種類が増えたでしょう。
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