見て歩き北九州発 野鳥 一覧 カモ目カモ科
カナダガン(加奈陀雁) Canada Goose Branta canadensis  
全長:75-110cm まれな冬鳥、移入外来種もいた
生息場所:北アメリカのカナダとアメリカ合衆国の寒冷地域および温暖地域に生息し、ヨーロッパ北部に渡ることもある。北米では現在ではありふれた鳥。淡水近辺を好む傾向がある。 習性:草食の渡り鳥。食糧に困らず自生の外敵の少ない都心や開発地域などでも生息しており、公園の鳥として知られている。ただし作物を食い荒らし、騒音、排泄、縄張り意識の問題などで害鳥と考えられることもある。 声:「ホーンク・ホーンク」似ているシジュウカラガンとは異なる。 出典:図鑑等へ

■雌雄 同色
■夏冬 同色
説明の写真
カナダガン(飼育)

日本に渡来する野生のシジュウカラガンに比べて大きいです。首やくちばしは長い。胸に横斑は見られません。
全長65cm

福岡市
海の中道海浜公園
2004.10

FUJI FinePix S602

 <カナダガンの経緯>
  ネットでは古い情報が多く、年毎に情報が錯綜していますので、以下にまとめてみました。
2011年以前 シジュウカラガンとカナダガンは同じ種類とされていました。動物園関係では野鳥と区別するためカナダガンという名前を使っていたこともあるようです。
2012年 日本鳥類目録 改訂第7版により、シジュウカラガンはカナダガンと別れました。海外でも似たような動きがあります。
2014年5月 亜種オオカナダガンと見られる亜種は特定外来生物に指定されました。狩猟や愛玩目的で移入され、増殖率が高く放置しておくと個体数の増加、交雑の遺伝的攪乱、農業被害が懸念されるようです。海外でも似たような事例があるようです。
目撃情報収集でカナダガンとシジュカラガンの見分け方ちシラシまであります。
2015年12月 日本国内で定着が確認されている個体の防除が完了したという環境省の報告があります。しかし、特定外来生物の指定は続くようです。
 2019年11月20日

■特徴など
説明の写真
飼育

白い輪がありません。

宇部市 ときわ公園
2006.2
説明の写真
飼育

これは頸にうっすらと白い輪があります。
こういうのもいるようです。
キャベツらしきものを食べています。

宇部市 ときわ公園
2005.4
説明の写真
左:動物園のカナダガン
右:亜種アラスカシジュウカラガン

頸の長さやくちばしの違いが分かります。

■亜種
B.c.canadensis  カナダガン
Atlantic Canada Goose
カナダ東部
B.c.interior  ナイチカナダガン
Todd's Canada Goose
カナダ中東部
B.c.maxima  カナダ南東部〜アメリカ東部 オニカナダガン
Giant Canada Goose
B.c.moffitti  オオカナダガン
Moffitt's Canada Goose
アメリカ西部
外来種
B.c.fulva  オオクロカナダガン
Vancouver Canada Goose
アラスカ南部〜カナダ西部太平洋側
B.c.occidentalis  クロカナダガン
Dusky Canada Goose
アラスカ南部沿岸
B.c.parvipes  チュウカナダガン
Lesser Canada Goose
アラスカ中部〜カナダ西部
検討中の種・亜種

※カナダガンとシジュウカラガンの違いは混同しやすく鳥類学者の間でも議論を引き起こすことがあるようです。特に小さめのカナダガン、大きめのシジュウカラガンは一層議論の的となるようです。

説明の写真
亜種チュウカナダガン
と言われていたが、その後
亜種アラスカシジュウカラガン幼鳥
に近い(機関や見識者)となった個体

私は元々、くちばしが短いので、シジュウカラガンの類ではないかと思っていました。

山口県 2019.11
Canon EOS7D + EF600mmF4 * 1.4

※BIRDER 2019.10 Young Guns の写真を見ると
 亜種チュウカナダガンと亜種アラスカシジュウカラガン(旧名:亜種チュウショウカナダガン)の写真が出てますので違いが良く分かります。
でもまあ亜種は交雑等もあるでしょうから断定は難しいと思います。本当は、亜種については分布域の真中で撮らないと分からないかも知れません。

説明の写真
参考:亜種アラスカシジュウカラガン

この個体はマガンに混じって、たまたまやって来たのではないかと囁かれています。
マガンとの比較の大きさでは、亜種チュウカナダガンも良く似ているようです。

山口県 2019.11

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